
「転職に必要なスキルって何?」と調べているあなたへ、年齢別の転職に役立つスキルを一覧にまとめました。
▼ 転職に役立つスキル 年齢別の一覧表
転職に役立つスキル | |
20代 |
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30代 |
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40代以降 |
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転職において、自分がどんなスキルを持っているのか、あるいは持っていないのかを客観的に知っておくことは重要な意味を持ちます。
何をアピールすれば良いのか、どこをカバーすれば良いのかがわかるからです。
しかしながら、多くの人がスキルのチェックが曖昧なまま転職活動をスタートしている現状があります。
そこで本記事では、スムーズな転職活動のためにまず確認しておきたい「スキル」について詳しく解説します。
本記事のポイント
- 年代別に求められるスキルの内容が理解できる
- 自分が持っているスキルのチェックに役立つ
- スキル不足でも転職を成功させるコツも紹介
この解説を最後までお読みいただければ、あなたは転職で求められるスキルを年代別に把握できるので、自分のスキルが足りているのか、不足しているのか、客観的に判断できるようになります。
不足している場合の対策も本文内で解説していますので、ご安心ください。ではさっそく「転職に役立つスキル」の解説を始めましょう。
1. 20代の転職に役立つスキル一覧
まずは20代の転職に役立つ5つのスキルから紹介します。
- コミュニケーションスキル
- ビジネスマナー
- パソコンスキル
- 職種・業界の基礎知識
- 語学力
ひとつずつ見ていきましょう。
1-1. コミュニケーションスキル
1つめのスキルは「コミュニケーションスキル」です。
コミュニケーションスキルとは、他の人と円滑なコミュニケーションを取るための技術のことです。
どんな業界・どんな職種に就くにせよ、基本スキルとして必要になるのがコミュニケーションスキルです。
なぜなら、仕事でかかわる上司、同僚、部下、社外の取引先、営業先などのあらゆる人と円滑に意思の疎通を行うことができなければ、どんな仕事も成り立たないからです。
コミュニケーションスキルはコミュニケーション能力とも呼ばれ、「コミュ力(こみゅりょく)」と略されることもあります。
注意点として、コミュ力がある人というと、「たくさんの友だちを作って、飲み会などの場にも積極的に参加する、顔の広い人物(いわゆる陽キャ)」が思い浮かぶかもしれません。
しかし、ビジネスシーンにおける基本スキルで重きが置かれているのは「意思疎通」であることを押さえておきましょう。
つまり、転職で必要なコミュニケーションスキルとは、友だちの多い陽キャであることではなく、相手とスムーズに的確な意思疎通ができる力のことといえます。
1-2. ビジネスマナー
2つめのスキルは「ビジネスマナー」です。
ビジネスマナーとは、簡単にいえば会社員としての礼儀作法のことです。
具体的には、以下がビジネスマナーの範疇に入ります。
▼ ビジネスマナー
- 適切な言葉遣い・あいさつ
- 身だしなみ・服装
- 立ち居振る舞い・所作
会社員として働くうえでは、上司・同僚、取引先、顧客など社内外の人たちと接する機会が多くなります。
その際に、仕事で接する人たちと良い関係を築き、相手に好印象を持ってもらうために欠かせないのがビジネスマナーです。
例えば、オフィスで働くうえでのルール、ビジネシーンにふさわしい言葉遣い、電話の正しい応対方法、取引先を訪問するときのマナーなど、20代の転職ではしっかり身に付けている必要があります。
1-3. パソコンスキル
3つめのスキルは「パソコンスキル」です。
基本的なパソコンスキルは求人条件となっていることも多いので、20代までに身に付けておきたいスキルです。
どこまでのレベルが必要になるかは求人によって異なりますが、基本として身に付けておきたい目安のレベルは以下のとおりです。
- パソコンの基本操作ができる(文字入力、ファイル・フォルダ管理、データの圧縮、Webブラウザの利用、ソフトのインストール、メールの送受信など)
- オフィスでよく使われるWord・Excel・PowerPointの操作ができる
特に、パソコンの基本操作については、完璧にマスターしておきましょう。
というのも、パソコンの基本操作はできることが前提になっているため、実際に入社してから操作方法がわからずにつまずいても、パソコンの基本操作を教えてもらうことは、まずできません。
最近では、プライベートではパソコンを持っていない人も増えていますが、操作に自信がない人は、パソコンを入手して練習しましょう。
1-4. 職種・業界の基礎知識
4つめのスキルは「職種・業界の基礎知識」です。
20代の転職では、前職の職種や業界の基礎知識を備えていたほうが、有利に働きやすくなります。
具体的には、基礎を身に付けるために必要な業務を一巡したタイミングでの転職や、3年ほど業界に滞在したうえでの転職であれば、基礎知識を持っているとアピールできるでしょう。
特に、同じ業界・同じ職種への転職を考えている場合には、前職の経験をどれだけアピールポイントとして活用できるかによって、内定の出やすさが変わってきます。
転職するタイミングを見極めることが重要です。
1-5. 語学力
5つめのスキルは「語学力」です。
グローバルな事業展開をしている企業であれば語学力が重宝されるのはもちろんですが、最近では、国内展開しかしていない企業でも、語学力が重宝されるケースが増えています。
インバウンド需要(訪日外国人旅行者による消費)や商品の海外発送などにより、日本語以外の言語が必要になるシーンが増えているためです。
自分では「仕事に使えるほどではない」と思っている程度の語学力でも、企業によっては評価につながる可能性があります。
学んだことのある言語や学び中の言語があれば、アピールしておきましょう。
2. 30代の転職に役立つスキル一覧
次に30代の転職に役立つ5つのスキルをご紹介します。
- ビジネス思考力
- マネジメント経験
- 職種・業界の専門知識
- プレゼンテーションスキル
- 問題解決能力
ひとつずつ見ていきましょう。
2-1. ビジネス思考力
1つめのスキルは「ビジネス思考力」です。
ビジネス思考力とは、ビジネスシーンに適した思考ができる能力のことです。
ビジネス思考力と一言にいっても、その幅や深さはさまざまですが、30代の転職で求められるビジネス思考力の目安としては、基本的なビジネス思考法・フレームワーク・ツールを使いこなしていることが挙げられます。
具体的に押さえておきたいのは、「ロジカルシンキング(論理的思考)」と「デザインシンキング(デザイン思考)」の分野になります。
ここでそれぞれの詳細は解説しませんが、強化したい方は書籍などで学び直してみてください。
経歴としては、企画立案を実務として行っていれば、基本的なビジネス思考力が備わっていると評価されます。
自分の経験のなかから、ビジネス思考力を持っていることを証明できるプロジェクトやエピソードを整理しておきましょう。
2-2. マネジメント経験
2つめのスキルは「マネジメント経験」です。
マネジメント経験とは、ごく簡単にいえば「上司になった経験」のことです。部下を持ち、育成や評価をした経験があれば、マネジメント経験ありといえます。
マネジメント経験者のなかでも、より多くの部下を持ち、大きなチームや部署を率いて、大きなプロジェクトをやり遂げた経験があるほど、高度なマネジメント経験者として評価されます。
自分自身の経験を振り返って、強くマネジメント経験をアピールできるエピソードを探しておきましょう。
なお、マネジメント経験の有無は、転職活動において重要ポイントです。マネジメント経験がないと応募できる求人が限られたり、入社後の待遇が変わったりする可能性があるためです。
もし、まだマネジメント経験のない30代で、もう少し現在の職場で働いたらマネジメント経験ができそうな場合には、その経験を経てから転職するのもひとつの手といえます。
2-3. 職種・業界の専門知識
3つめのスキルは「職種・業界の専門知識」です。
30代の転職ともなると、同じ職種・業界で5年〜10年以上の経験を積んでいる人も多くなるでしょう。
ただ年数を積んでいるだけでなく、専門知識を兼ね備えていると、同業界・同職種での転職で大きく有利になります。
転職活動において専門知識があることをアピールするためには、具体的に成果物として提示できるものを用意すると良いでしょう。
それが難しい職種であれば、自分が責任者となって成果を挙げたプロジェクトを具体的に話せるように準備しましょう。
2-4. プレゼンテーションスキル
4つめのスキルは「プレゼンテーションスキル」です。
20代の転職スキルとしては、円滑な意思疎通ができるコミュニケーションスキルが重要とお伝えしましたが、30代ではさらにプレゼンテーションスキルがあると有利です。
プレゼンテーションスキルとは、取引先やクライアント、上司などに企画案を提示し、行動や決裁をしてもらうための技術といえます。
新企画の提案、コンペでのプレゼン、新規取引先への営業など、プレゼンテーションスキルが求められるビジネスシーンは多くあります。
もし普段の商談や会議のみならず、大人数を相手にしたプレゼンテーションもこなしてきた経験があるのなら、それも立派なスキルとしてアピールポイントになります。
2-5. 問題解決能力
5つめのスキルは「問題解決力」です。
問題解決能力とは、起きた問題に対して原因を洗い出し、最適な手段を選択して最短距離で解決する能力のことです。
ビジネスには常にさまざまな課題や問題があります。これらを自らの手で解決していく能力が、30代には求められます。
転職活動において、問題解決能力があることをアピールするためには、具体的に自分が解決した問題のエピソードを話すようにしましょう。
どんな課題に直面し、どう分析し、さらにどんな手段を選んで実行したのかを語ることで、問題解決能力を持っていることをアピールできます。
3. 40代以降の転職に役立つスキル一覧
最後に40代以降の転職に役立つスキルを5つ、ご紹介します。
- 人材育成スキル
- 組織マネジメント力
- 専門的技術力
- 交渉スキル
- 経営スキル
ひとつずつ見ていきましょう。
3-1. 人材育成スキル
1つめのスキルは「人材育成スキル」です。
40代以降になると、ただ部下を持ちチーム運営をしたことがあるだけでなく、長期的なスパンで人材育成に取り組んだ実績が重視されます。
新人や若手の育成経験のほか、中堅以上の社員やリーダーの育成経験があれば、転職活動では大きなアピールとなります。
あるいは、多様性が重視される現代では、さまざまな部下を持ち育てた経験も、求人企業によっては有利です。
例えば、外国人の部下、年齢が大幅に年上の部下、産休・育休のマネジメントが必要な部下などが挙げられます。
自分の経験を振り返って、アピールポイントを洗い出しておきましょう。
3-2. 組織マネジメント力
2つめのスキルは「組織マネジメント力」です。
組織マネジメントとは、簡単にいえば組織をスムーズに運営するためのマネジメントのことです。
具体的には、組織の制度や仕組み、組織づくりに従事した経験があるかどうかが、組織マネジメント力として重視されます。
逆にいえば、組織マネジメント力を持っていることをアピールするためには、実際に組織マネジメントに関わった経験が不可欠です。
役員や管理職として、経営トップに近い立ち位置で組織マネジメントに携わったことがあれば、転職活動において有利に働きます。
加えて、自身のマネジメント力によって組織の課題をどう解決したか、具体的なエピソードを話せるようにしておきましょう。
3-3. 専門的技術力
3つめのスキルは「専門的技術力」です。
ゼネラリスト(オールラウンダー)ではなく、スペシャリスト(ある分野の専門性に特化)としてキャリアを積んできた方もいるでしょう。
その場合、ここまでにご紹介した人材育成スキルや組織マネジメント力などのマネジメント系のスキルは必ずしも必須ではありません。
その代わりに必須となるのが専門的技術力です。あなたの職種に不可欠な専門スキルを武器に転職活動をしましょう。
ただし注意点として、40代以降の転職では、その専門的技術力は非常に高度なものが求められます。
技術力の高さや専門性をアピールするためには、自分の代表作としてアピールできる成果物の提示や、客観的に評価される指標(高度な資格など)が必要です。
なお、ゼネラリスト・スペシャリストについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
3-4. 交渉スキル
4つめのスキルは「交渉スキル」です。
相手方(取引先)との良い関係を維持しながら、それぞれの利益を最大化する交渉を成功させるスキルは、ビジネスを大きく発展させるために欠かせません。
40代以降の転職活動であれば、基本のコミュニケーションスキルやプレゼンスキルだけではなく、交渉や折衝を成功させる、高度なネゴシエーション力がほしいところです。
実際に今までにまとめてきた大きな交渉や取引の案件実績があれば、交渉スキルをアピールしやすくなるでしょう。
3-5. 経営スキル
5つめのスキルは「経営スキル」です。
端的にいえば「経営者の視点で戦略を立て実行できるかどうか」が経営スキルといえます。
具体的には、経営戦略の知識、財務諸表などの管理会計のほか、マーケティングや人材組織の分野も経営スキルに入ります。
今までに経営幹部として働いた経験があれば、経営スキルとして転職活動の武器にしましょう。
あるいは、事業部長・ブランドマネジャーなどのポジションで、PL(損益計算書)の責任を持った経験があれば、それも経営スキルとして評価されやすくなります。
4. スキル不足でも望む企業の内定を取る方法
ここまでお読みいただき、「自分はスキル不足だ」と感じた方もいるかもしれません。
スキル不足でも、望む企業の内定を勝ち取る方法はあります。4つの方法をご紹介しましょう。
4-1. ポテンシャル採用を狙う
1つめの方法は「ポテンシャル採用を狙う」です。
ポテンシャル採用とは、その人が現在持っているスキルは問わずに、可能性として潜在する力(ポテンシャル)や将来性を評価して採用する手法のことです。
もしあなたが現在20代であれば、スキルがなくてもポテンシャル採用される可能性は大いにあります。
ぜひ、ポテンシャル採用を行っている企業を探してみましょう。
4-2. 急ピッチでスキルを身に付ける
2つめの方法は「急ピッチでスキルを身に付ける」です。
ご紹介したスキルのなかには、実務経験がないと身に付かないスキルと、自分で学んで身に付けられるものがあります。
自分で学んで身に付けられるスキルについては、急ピッチで身に付けるのもひとつの手です。
例えば、以下のスキルは実務と関係なく身に付けやすいスキルです。
▼ 自力で身に付けやすいスキル
- コミュニケーションスキル
- ビジネスマナー
- パソコンスキル
- 語学力
加えて、転職で有利になる資格を取ることも有効です。詳しくは以下の記事をご覧ください。
4-3. すでに持っているスキルを洗い出す
3つめの方法は「すでに持っているスキルを洗い出す」です。
社会人経験が7〜8年を超える30代以降であれば、必ず企業から見て魅力的なスキルを持っています。
にもかかわらず、多くの人が自分を過小評価して「スキルはない」と勘違いしています。非常にもったいないことです。
あなたにとっては「スキルというほどではない」と思えることでも、企業によっては喉から手がでるほど欲しいスキルかもしれません。
改めて、自分が今までに行ってきた業務を整理し、培ってきた技術やテクニックなどを書き出してみましょう。
それが、転職活動において強い武器となります。
4-4. 転職エージェントのサポートを得る
4つめの方法は「転職エージェントのサポートを得る」です。
なかなか自分では客観的に自分のスキルを見いだせないという人は、転職エージェントに相談しましょう。
転職エージェントのキャリアアドバイザーから見て「転職活動で有利になる」と思えるスキルを引き出してもらうことで、自分自身がすでに持っているスキルを整理しやすくなります。
相性の良い転職エージェントを見つけるためには、複数のエージェントに相談してみると良いでしょう。
おすすめの転職エージェントとして、以下があります。
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5. まとめ
転職に役立つスキル 年齢別の一覧表は、以下のとおりです。
転職に役立つスキル | |
20代 |
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30代 |
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40代以降 |
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スキル不足でも転職を成功させたいときには、次の4つのポイントを意識してみましょう。
- ポテンシャル採用を狙う
- 急ピッチでスキルを身に付ける
- すでに持っているスキルを洗い出す
- 転職エージェントのサポートを得る
転職活動では、どんなスキルを持っているか、どうアピールするかが、成功のカギを握ります。ぜひ、本記事をきっかけとして、自分のスキルといま一度、向き合ってみてください。
これから新たな資格を取ることを考えている人は、転職に有利になる資格を選ぶのもおすすめです。詳しくは以下の記事で解説しています。
【関連記事】転職に有利な役立つ資格28選!業界・男女・年代別ランキング
なお、より長期的にスキルを形成していきたい場合には、以下の記事もあわせてご覧ください。








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