転職は直接応募にするべき?転職エージェント経由の比較と応募の注意点

「もしかして直接応募した方が有利に進められる?」

転職活動の際、求人サイトや転職エージェントに求人情報が載っているにも関わらず、企業のホームページにも求人情報が載っている場合、直接応募する方が有利なのかと迷ってしまいますよね。

結論から申し上げると、直接応募が有利になる場合もあります。

なぜなら、直接応募は入社への熱意を感じられたり、採用した場合にかかる採用コストを抑えることができるからです。

ただし、直接応募はすべての企業で有利に働くとは言い切れません。企業によって採用にかけられるコストや選考に要することができる時間が異なるからです。

さらに、直接応募の場合は転職エージェントのようにサポートしてくれるアドバイザーもいません。求職者自らが直接企業とやり取りを行い、スケジュール管理や応募選考の準備する必要があるため、ハードルが高い応募方法でもあります。

よって、安易に直接応募を選ぶことはおすすめできません。そこで今回は直接応募で進めるべきか判断できるよう、以下の内容をまとめました。

直接応募の方が有利に進められるかは企業の事情や個人の対応力によって異なるため、一概に判断できるものではありません。

まずは直接応募と転職エージェントを通す場合の違いを理解し、自身の状況をふまえて応募方法を考えることがおすすめです。

直接応募を選んだ際の採用率をアップさせるコツについても解説するので、スムーズな転職を目指している方はぜひ本記事を参考にしてください。

1.直接応募は有利になる場合と優劣がない場合がある

直接応募は企業にもメリットがあるものですが、決してすべての企業で有利になるとは限らないので注意が必要です。

企業によって有利になる場合と、優劣がない場合の理由についてご紹介します。

1-1.採用コストをかけられる企業も存在するから

採用コストを潤沢に用意できる企業の場合、直接応募が有利に働くとは言えません。

そもそも、転職エージェントを通して求職者を採用した企業は、転職エージェントに対して紹介料として求職者の年収の3~4割を支払う必要があるという背景があります。

例えば、年収350万円で求職者を採用したとすると100万~140万円もの金額を企業は支払わなければならないということです。

一方、直接応募で来た求職者を採用した場合、企業が負担する費用はありません。このように直接応募の場合と転職エージェントを経由する場合の採用コストは大きく異なるのです。

採用コストをかけられない企業であれば直接応募が有利に働く場合があり、採用コストを確保できている企業は応募方法に優劣を付けていなかったりなど、企業の状況や人材コストへの考え方によって異なるため、直接応募が有利とは断言できません

1-2.人材の将来性を重視しているから

採用コストだけに注目すると、「直接応募の方が求職者にとって有利になりそう」という印象を受けますが、転職エージェントの活用で利益につながる人材を確保できれば、転職エージェントに支払う金額が多くても企業にとっては投資するべき人材となります

なぜなら、一般的に人材を採用したらすぐに会社の利益につながるわけではなく、育成している間にも給与や社会保険料の負担など会社が支払うべき費用は発生するからです。

直接応募でコストをかけずに採用できたとしても、いつまでも採用した人材が企業にとってプラスにつながらないような働き方をしている場合、従業員に支払う給与や福利厚生費など、マイナスの固定費が増える結果になります。企業にとっては損害となってしまうでしょう。

企業が考える採用コストは転職エージェントに支払う一時的なお金だけではなく、人材の将来性についても考え「投資の一環」として検討していることがほとんどです。

そのため、投資するべき人材と判断した場合、応募方法を判断基準としないケースもあります。

1-3.転職エージェントを活用するメリットもあるから

採用コストがかかっても転職エージェントを活用することにメリットを見出している企業もあります。企業側から見た転職エージェントを経由する2つのメリットを紹介します。

1-3-1.効率的に採用活動を進められる

転職エージェントを経由すると、転職エージェント側で企業に見合った人材かを見極めて応募が来るため、効率的に採用活動を進められるメリットがあります

というのも、応募が殺到する人気の高い企業や、大規模に人材を募集する場合などは、企業のホームページから来る直接応募に対してすべての応募書類を精査するための社内リソースがないケースもあります

企業が求める水準に達していない人からの応募が殺到する場合もあり、書類の精査を行うために一定の条件を設けて足切りを行う必要がある企業もあるのです。

転職エージェントを経由することで、社内リソースを使うことなく採用活動を進められるようになります。本来の業務に集中しながら効率的に採用活動を進められることは、社内リソースがない企業にとって転職エージェントを活用するメリットであると言えます。

1-3-2.採用に関する情報を公開する必要がない

転職エージェントを活用すると、条件に見合った求職者のみに対して情報を提示するようにできるため、機密性の高い求人であっても効率的に選考を進められるメリットがあります。

というのも、厳しい競争環境にある企業は戦略的な理由で採用活動をする場合もあります。即戦力になる人材を求めるときには社外に求人情報を漏らしたくないケースもあるのです。

転職エージェントを使うことで条件に見合う人に限定して情報を提示できるようになるため、転職エージェントの活用にメリットを見出している企業もあります。

2.直接応募と転職エージェント経由応募のメリット・デメリットを比較

直接応募と転職エージェント経由の応募方法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。ご自身の状況と照らし合わせ、どちらの方法で転職活動していくかを考えていきましょう。

メリットデメリット
直接応募
  • 入社熱意が高いと評価されやすい
  • 志望する企業に応募できる
  • 転職エージェントと比較するとハードルが高い
  • 会社のことを理解できないまま入社してしまうケースがある
転職エージェント
  • 求人だけではわからない情報を知ることができる
  • 先行通過率が高まるケースもある
  • 志望どうりに転職活動を進められない場合もある
  • 自分の考えを尊重しなければ満足度の高い転職は難しい

2-1.直接応募のメリット

直接応募を選択することで得られるメリットが存在します。ここからは直接応募のメリットについてご紹介します。

直接応募のメリット

  • 入社熱意が高いと評価されやすい
  • 志望する企業に応募できる

2-1-1. 志望する企業に応募できる

直接応募は「この会社で働きたい」という自分の意思を尊重して応募を行うため、妥協することのない転職活動ができるようになります

というのも、転職エージェントは紹介した人材を企業に採用してもらうことで報酬を得るサービスです。企業は転職エージェントに「適した人材の紹介」を求めているため、手あたり次第求職者を紹介するわけにはいきません。

転職エージェント側で企業が提示している水準に満たしているか、適した人材であるかを見極め、内定を勝ち取れるような人材を紹介する必要があります。

そのため、転職エージェントから「その企業の内定は難しいだろう」と判断されてしまった求職者は企業への応募を望んでも応募することはできません

直接応募はアドバイザーの考えに影響を受けず、自分が志望したい企業へ応募できるメリットがあるのです。

2-1-2.入社熱意が高いと評価されやすい

直接応募は企業に「入社意識が高い」と評価され、好印象につながりやすい特徴があります。

なぜなら、直接応募は企業に興味がなければ実現が難しい応募方法だからです。転職サイトや転職エージェント経由ではないからこそ、高い関心を持っていいるというアピールができます。

さらに、直接応募の際は、ダイレクトに企業の担当者とメールや電話などでやり取りを行うため、書類や面接時だけでなく、やり取りの中でも入社への熱意を伝えることができます。

転職エージェントを経由しない分、入社への意気込みが伝わりやすいため、熱意が評価されて採用に至るもケースもあります。

2-2.転職エージェント経由で応募するメリット

転職エージェントを経由することで得られるメリットもあります。転職エージェント経由で応募するメリットもみていきましょう。

転職エージェントのメリット

  • 求人だけではわからない情報を知ることができる
  • 先行通過率が高まるケースもある

2-2-1.求人情報だけでは分からない情報を知ることができる

転職エージェントを活用することで求人情報以上の情報を得ることができるようになります。

なぜなら、転職エージェントは企業が求める人材を紹介するサービスを行っているからです。

企業に適した人材を紹介するためには、企業のニーズを把握する必要があります。そのため、社内の雰囲気や具体的な業務内容、どんな人がその企業で働いていて、どんな人材を求めているのかなど具体的な情報を企業から確認を取っているのです。

企業のホームページや求人サイトに載っている求人情報は、企業の情報を外部に知られないよう最小限でまとめてあったり、企業アピールのための情報であることが多く、企業が求めているニーズまで深堀りできないケースもあります。

転職エージェントは求人情報では知りえない情報を知ることができるため、応募する前に会社で働くイメージが付きやすかったり、書類や面接時に有効な対策をすることができたりなどのメリットがあります。

2-2-2.選考通過率が高まるケースもある

転職エージェントは求職者の不足部分を補いながら転職をサポートしてくれるというメリットがあります。

なぜなら、転職エージェントは人材を求めている企業と求職者をマッチングさせるサービスだからです。

求職者が企業のニーズとマッチしていると判断した場合には、内定をいただけるように選考の対策を行ってくれます。

その企業が求めている人材についての理解や選考対策におけるノウハウなどを持ち合わせているため、履歴書や職務経歴書の添削、面接のマナー、話し方のコツなどのアドバイスを受けられることも、求職者にとっては心強いサービス内容と言えるでしょう。

さらに、面接後は転職エージェントが企業へ連絡を取り、企業側が感じた求職者の懸念ポイントをカバーして採用を後押しするというケースも珍しくありません。

直接応募の際はこのようなサービスを受けずに選考を進めなければならないので、転職活動に不安を感じている人にとっては大きなメリットであると言えるでしょう。

2-3.直接応募のデメリット

直接応募と転職エージェントを経由する応募方法にはどちらもメリットがありますが、同時にデメリットも潜んでいます。

「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、しっかりデメリットもふまえて、どちらの応募方法を選ぶかを考えていきましょう。

直接応募のデメリット

  • 転職エージェントと比較するとハードルが高い
  • 会社のことを理解できないまま入社してしまうケースもある

2-3-1.転職エージェントと比較するとハードルが高い

直接応募は転職エージェントと比較するとハードルが高い応募方法であると言えるでしょう。

なぜなら、直接応募する際は、自分自身で企業研究を行わなければなりません。求人情報が簡易的な情報しかない場合は、給与や昇給条件、業務内容、福利厚生、働く環境などをリサーチしたり、面接時に聞いたりする必要があります。

また、選考を進めるにあたっては、企業とのスケジュール調整も重要なポイントになります。

在職しながら転職活動をしている場合、休みを調整する必要も出てくるでしょう。

確認や交渉、スケジュール管理などもすべて自分で行う必要があるため、ハードルが高い応募方法と言えます。

2-3-2.会社のことを理解できないまま入社してしまうケースもある

直接応募は入社した後に「知らなかった」「自分が希望していた働き方ではない」とミスマッチが起こる可能性があるため注意が必要です。

なぜなら、直接応募は企業研究もすべて自分で行わなければなりません。リサーチしても分からない場合は企業に問い合わせを行う必要があります。

年収や勤務時間、休日の数など、自分の求めている状況と違う場合には交渉を行う必要も出てくるでしょう。

しかし、企業に求人情報を詳しく聞き出したり、交渉を行うことは気が引けてしまったり、マイナスな印象につながったりする可能性もあります。

採用してもらうことを最優先にするあまり、不明点はそのままにして入社に至ることもあり得るため、ミスマッチが起こりやすい応募方法とも言えます。

交渉することはできなくても、不明点は質問して解消するという心づもりで転職活動を進める必要があります。

2-4.転職エージェント経由で応募するデメリット

転職エージェントは求職者にとって心強い存在ではありますが、デメリットもあるため、一概に活用を勧められるわけではありません。

転職エージェント経由で応募するデメリットを紹介します。

転職エージェントのデメリット

  • 志望通りに転職活動を進めることができない場合もある
  • 自分の考えを尊重しなければ満足度の高い転職は難しい

2-4-1.志望通りに転職活動を進めることができない場合もある

転職エージェントを経由すると、求職者が希望している年収や職種、役職などに調整が入る場合があります。

というのも、転職エージェントは基本的に求職者の転職をサポートするサービスです。転職させることを前提としているため、内定率の高い求人を紹介する傾向にあります。

例えば、求職者の希望している役職が難しいと判断した場合は、学歴や職歴を参考にして別の役職を勧められる場合もあります。

また、志望している企業の求人を取り扱っていても、転職エージェントの判断で応募させてもらえないこともあるのです。

転職活動において譲れないものがある人にとっては理想としている転職活動を行えないため、デメリットになるでしょう。

2-4-2.自分の考えを尊重しなければ満足度の高い転職は難しい

転職エージェントを活用して転職する際も、自分の思いを尊重して活動しなければ満足度の高い転職はできません。

なぜなら、内定者の年収3割~4割が転職エージェントの報酬になるという背景があるからです。

担当につくアドバイザーによっては売上やノルマの意識が強い場合もあり、求職者の希望よりも報酬を重視して転職サポートをすることもあります。

しっかりと自分の意思を持って転職活動を行わなければ、転職エージェントに言われるがままの転職になり、理想としていた企業への転職ができない可能性も出てきます。

満足度の高い転職を目指すのであれば、転職エージェントを活用する場合でも、自分の意思を強く持って取り組むことが大切です。

3.直接応募で採用率をアップさせるコツ

直接応募はすべて1人で企業対応や選考を進めていく必要があります。

そこで、ここからは直接応募で選考を進めるにあたり、心掛けたいポイントや企業への問い合わせ方法について具体的に解説いたします。

3-1.やり取りは丁寧かつ迅速な対応を心掛ける

企業とダイレクトにやり取りを行う直接応募はメールや電話などの対応方法も評価対象です。

実際に社会経験があればビジネスマナーは身についていると思いますが、直接応募の際は特に丁寧な対応でやり取りを行いましょう。

直接応募する際に必要となるやり取りのポイントを具体的に解説します。

3-1-1.【メール例文】求人情報がない企業に問い合わせる場合

もしも求人情報が求人サイトや転職エージェント、企業のホームページにない場合、まずは企業ホームページなどに記載のあるメールアドレスに問い合わせを行いましょう。

突然の来社や電話での問い合わせは担当者が不在だったり、他の業務で忙しくしているタイミングだったりする場合もあります。

メールであれば確認できるタイミングで見てもらえるため、忙しい担当者であっても目に留めてくれる可能性が高まります。業務に支障が出ないように配慮することも直接応募で意識したいマナーです。

また、メールであっても長々と自分の話を語ることはおすすめしません。

「問い合わせた理由」を端的に伝え、簡単なプロフィールや職歴・志望している動機を添える程度で応募受付を検討していただけるかお伺いしましょう。

【例文】

件名:【直接応募に関するお問い合わせ】フルネーム

本文:

株式会社〇〇 採用ご担当者様

突然のご連絡失礼いたします。

株式会社○○で〇〇職をしております〇〇 〇〇と申します。

貴社の〇〇職を志望しており、ぜひ一度面接の機会をいただきたくご連絡いたしました。

私の簡単なプロフィールと志望理由は下記になります。

(プロフィール)

(簡単な志望理由)

(簡単な経歴)

もし、ご検討いただけるようでしたら、改めて履歴書・職務履歴書をお送りさせていただきます。

お忙しいところ一方的なお問い合わせとなり誠に恐縮ですが、

ご検討の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。

********************************

〇〇 〇〇(氏名)

住所:

電話:

メール:

********************************

3-1-2.【メール例文】履歴書や職務経歴書を送る場合

メールで履歴書や職務経歴書を送るよう指示が来た場合、履歴書にはパスワードをかけ、パスワード通知も別途送るようにします

件名や本文は簡単で分かりやすい内容にすることも心掛けるポイントです。

例文

件名:【〇〇職応募の件】フルネーム

本文:

株式会社〇〇 採用ご担当者様

ご連絡ありがとうございます。

ご指示いただきました、履歴書を添付いたします。

お忙しいとろこお手数ですがご査収のほど、よろしくお願いいたします。

尚、応募書類にはパスワードを設定しております。

後ほど、パスワードを記載したメールを別途送付させていただきますので、

ご確認ください。

お忙しいところ大変恐縮ですが、面接の機会をいただけますと幸いです。

何卒、宜しくお願い申し上げます。

********************************

〇〇 〇〇(氏名)

住所:

電話:

メール:

********************************

3-1-3.【メール例文】パスワードを送る場合

履歴書や職務経歴書は個人情報が記載された大切な書類です。パスワードをかけておくことで誤送信をしてしまった場合でも個人情報の流出を防ぐことができます

書類を添付したメールとは別でパスワード通知のメールも送付します。

例文

件名:履歴書のパスワード送付の件/氏名

本文:

株式会社〇〇 採用ご担当者様

先程、履歴書をお送りさせていただいた〇〇 〇〇です。

添付ファイルに設定したパスワードを送付いたします。

パスワード ○○○○

お手数をおかけいたしますが、

ご確認、ご検討の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

********************************

〇〇 〇〇(氏名)

住所:

電話:

メール:

********************************

3-2.面接対策は入念に行う

面接の機会をもらえたら「人件費をかけても採用するメリットがある」ということを限られた時間の中でアピールできるようにしましょう。

そのためには入念な面接対策を行って準備しておくことがおすすめです。面接対策としてできることを紹介します。

3-2-1.自己分析

まずは自己分析を徹底的に行いましょう。

自己分析を行うと、「なぜ自分が転職をしたいと思っているのか」「なぜ前職を選んだのか」「何が前職の課題だったのか」「なぜこの会社に応募するのか」など、自分の考えを言語化することができます。

また、自己分析ではスキルや強みについても明確にしてください。自分の持っているスキルや強みがその会社でどのように役立つのかを伝えることができればアピールポイントになるからです。

面接官は短時間の会話で求職者の将来性を確認するため、言語化して伝えられるように自己分析を行うことが大切です。

3-2-2.企業研究

直接応募する際は企業のホームページに載っている情報だけでなく、企業の商品やサービス、発信している情報を確認し、自己分析とつなぎ合わせておきましょう。

なぜなら、自己分析だけではその企業になぜ自分が必要なのかをアピールできないからです。

企業は「企業を成長させてくれる人材が欲しい」と思って採用を検討しています。企業のために何ができるのか・どんな経験を活かせるのかを伝えて自分をアピールすることがポイントです。

企業研究では以下の内容を収集しましょう。

  • 会社の経営方針や理念
  • 商品やサービスの内容
  • ターゲットとしている顧客
  • 市場や競合他社
  • 業績
  • 求人情報
  • SNS

面接の際、もしも求人に関する情報を公開しているのにかかわらず、その情報を知らなかった場合は「入社に対する熱意が低い」という印象を与えてしまいます。商品やサービスのついての知識もなければ、かえって印象は悪くなるでしょう。

企業のことをよく理解したうえで入社志望してくれる姿勢は企業にとって嬉しいことであり、好感を持てるポイントになります

入社の熱意を表すためにも企業研究は欠かせません。

4.直接応募がおすすめな人とは?

直接応募は企業とのやり取りを行ったり、雇用条件の確認や交渉を行う必要があったりと、転職エージェントを活用するよりもハードルが高い応募方法ではあります。

しかし、以下の内容に当てはまる場合は直接応募の方が有利に働く場合もあるので判断の参考にしてください。

  • 特定の企業に対して高い入社熱意を持っている人
  • 入職者が多い業界への転職を考えている人
  • 採用コストのないベンチャー企業への転職を考えている人

4-1.特定の企業に対して高い入社熱意を持っている人

「この企業で働きたい」という熱意がある人は直接応募がおすすめです。

なぜなら、選考も人と人とのコミュニケーションで進んでいくものだからです。入社を志望する熱意や人柄をアピールすることで採用担当者の心情的に働きかけることもできます。

企業に対する入社の熱量が高く、ビジネスマナーをおさえた丁寧なやり取りで入社への熱い思いを伝えることができれば、直接応募でもスムーズに転職が叶う可能性は十分あります

4-2.入職者が多い業界への転職を考えている人

入職者が多い業界は直接応募で進める方が有利に進めやすいです。入職者が多い業界とは、例えば、小売業界や飲食・宿泊などのサービス業、福祉業界などが挙げられます。

1人1人の採用に割高なコストがかかってしまっては、人件費だけでも膨大なコストが必要になります。そのため、入職者が多い業界は転職エージェントよりも、企業サイトの求人ページや転職サイトを活用して募集をかけていることが多いです。

入職者が多い業界であっても潤沢に採用予算があり、転職エージェントを使う企業はありますが、直接応募のみを受け付けている企業も多く存在します。

企業がどれだけまとまった採用コストをかけられるかはタイミングや業績にもよるため判断は難しいですが、直接応募が有利に働く傾向にあると言えます。

4-3.採用コストのないベンチャー企業への応募を考えている人

新規に起業し、少人数で事業を進めているベンチャー企業は直接応募に優位性がある傾向にあります。

なぜなら、立ち上げたばかりのベンチャー企業は事業が軌道に乗っていないこともあり、採用コストをかけられない傾向にあるためです。

コストだけでなく、人手にも課題を抱えている場合もあるため、直接応募でスムーズに選考が進むことも期待できるでしょう。直接応募のメリットを最大化して満足度の高い転職が叶う可能性があります。

5.転職エージェント経由での応募がおすすめな人とは?

「転職エージェントに支払う金額を考えると有利に働かないのではないか・・・?」と考えてしまいますが、企業は支払う金額以上の価値ある人材が獲得できたり、効率的に採用を進められたりすることにメリットを見出して転職エージェントを活用しています。

以下のような人状況に当てはまるなら転職エージェントを活用すると転職の成功率は高まる可能性があります。

  • 在職中で転職活動が難しい人
  • 入社を強く希望する企業がない人
  • 履歴書の書き方や面接、企業とのやり取りに自信がない人

5-1.在職中で転職活動が難しい人

在職中により、十分な時間を確保して転職活動ができない人は転職エージェントを活用することがおすすめです。

業務を抱えつつ、転職活動も1人ですべて対応するとなると、企業研究や自己分析が十分に行えなかったり、企業とのやり取りにタイムラグが生じてしまったりと、スムーズに転職活動が進められない可能性もあるでしょう。

転職エージェントは求職者の転職をサポートするサービスなので、業務で忙しい求職者の代わりに求人の選定や企業との連絡、面接の日程調整、応募書類の添削などを行ってくれます。

在職中でも効率的に転職活動ができるようになることが期待できるのです。

「キャリアに空白を空けたくない」「経済的な不安を抱えたくない」という人には転職エージェントの活用がおすすめです。

5-2.入社を強く希望する企業がない人

「この企業に入社したい」という強い希望を持っていない人は転職エージェントの活用がおすすめです。

なぜなら、転職エージェントは求職者の学歴や職歴、持っているスキル、転職に対して希望していることなど、あらゆる情報を把握したうえで、転職のアドバイス、および求人の選定を行ってくれるからです。

「どういう企業なら自分を活かすことができるか分からない」「職種はこだわりたいけど、どの企業がいいか分からない」など、迷いがある場合にもアドバイザーに相談しながら転職活動ができることもメリットの1つでしょう。

相談する中で、転職の目的や自身の希望していることが明確になり、志望する企業が見えてくる場合もあります。

転職活動において迷いがある人には転職エージェントの活用はおすすめです。

5-3.履歴書の書き方や面接、企業とのやり取りに自信がない人

1人で行う転職活動に自信が持てない人は転職エージェントを活用しましょう。

転職エージェントを活用すれば、「転職先の企業はどの部分を重視しているか」という観点から、履歴書や職務経歴書の添削を行ってくれます。さらに、面接の模擬試験を実施し、受け答えの仕方から身だしなみ、話し方のコツなどのアドバイスを受けることもできます。

転職エージェントだからこそ把握している企業のニーズに沿った対策ができるため、書類作成や面接に自信が持てない人は活用することをおすすめします。

また、転職エージェントを通すと、企業とのやり取りは最小限で済みます。メール・電話の対応に不安を感じているのであれば、転職エージェントを通すことでこのような不安を感じることなく転職活動を進められるでしょう。

6.まとめ

直接応募は有利に働く場合もあります。

ただし、企業側の状況や応募者のスキル・応募したい企業によって優位性があるかは異なるため、一概に直接応募が有利とは断言できるものではありません

直接応募は転職活動に多くの時間を割く必要があったり、企業と直接やり取りを行って書類の送付や面接の日程調整を行う必要もあったりと、転職エージェント経由と比べるとハードルの高い応募方法でもあります。

しかし、「この企業で働きたい」という熱意を持ち、企業にその熱意が伝われば直接応募は有利に働く傾向にあるため、強く志望する企業があるならトライすることも検討してみてください。

直接応募で応募を行うのであれば本記事で紹介した第3章直接応募で採用率をアップさせるコツを参考にして丁寧に転職活動を進めていきましょう。

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