
「仕事がない」と感じるのは、とてもつらいものです。
仕事がないと感じるなかにも種類があり、主に次の3つに分けられます。
- 会社に行っても仕事がない
- 自分にできる仕事がない
- やりたい仕事がない
大切なのは、自分の状況に合わせて仕事がない原因を知ることです。そうすれば、何をすべきなのかが見えてくるためです。
本記事では、「仕事がない問題」について、原因と対策を徹底解説します。
本記事のポイント
- 種類別に仕事がない原因がわかる
- 原因に合わせた最適な対処法を提示
- 仕事がないときに何をすべきかがわかる
「仕事がないのが苦しい」
「仕事がないときに、どうしていいかわからない」
…という方におすすめの内容となっています。
この解説を最後までお読みいただければ、あなたは「仕事がない原因」はもちろん、どのように対処するのが正解なのか、よく理解できるようになります。
結果、仕事がない状況を抜け出すことができるはずです。ではさっそく解説を始めましょう。
目次
1. 「会社に行っても仕事がない」ときの原因と対策
まずは、「いま会社で働いているが、オフィスに出勤しても仕事がない状況」という場合の原因と対策を見ていきましょう。
1-1. 原因1:会社全体の業務量が少ない
1つめの原因は「会社全体の業務量が少ない」です。
出勤しても仕事がない状況が、あなただけでなく、ほかの社員にも起きている場合、会社全体の業務量が少なくなっています。
業務量が少なくなっている理由としては、以下が挙げられます。
- 業績不振(受注量が減っているなど)
- 採用過多(従業員の採用のし過ぎ)
それぞれ、詳しく見てみましょう。
業績不振
まず注意しなければならないのが「業績不振」です。
「仕事がヒマでラッキー」と思っていたら、やがて倒産……というケースは珍しくありません。あなたの勤務先の経営状況に問題がないか、鼻を利かせておきましょう。
具体的にわかりやすいのは、社長の様子です。危ない会社は、社長の様子に今までとは異なる部分が出てきます。
例えば、精神的にイライラして従業員に当たり散らしたり、今までには会っていなかった人と頻繁に会ったりします。特に、融資・投資・買収が絡む業種の人との商談が増えたときは、資金繰りが悪化しているかもしれません。
社内的には、財務や経理の担当者とのミーティング回数が急増していれば、何か怪しいとにらんでおきましょう。
業績不振が疑われるときには、いざというときにすぐ動けるように、少しずつでも転職活動を進めておくことが大切です。
採用過多
「採用過多」のケースは、業績不振と比較すれば、深刻度は低いものです。採用戦略をミスして、業務量よりも従業員の数が増え過ぎた場合、一時的に仕事がない状況に陥ります。
例えば、日本を代表するIT企業サイバーエージェントでも、2011年には急な採用のしすぎを経験しており、藤田晋社長が「急に採用しすぎた。特別優秀な人材以外はしばらく採るのを控える」と反省の弁を述べています(出典:日本経済新聞)。
あなたの会社でも、急に従業員数を増やした背景があれば、一時的に従業員数に対して仕事量が減っている状態といえます。このケースでは時間の経過とともに、仕事がない状況は解消されることがほとんどですので、様子見しましょう。
対策
- 業績不振ならいざというときに備えて転職活動を進めておく
- 採用過多なら様子見する
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1-2. 原因2:上司の仕事の振り方に問題がある
2つめの原因は「上司の仕事の振り方に問題がある」です。
「部下に仕事を振る」というのは、上司の重要なマネジメントスキルです。しかし、すべての上司が完璧ではありません。
特に、部下を持つようになってから日が浅い上司や、年齢的にまだ若い上司は、上司として成長過程です。仕事の振り方が下手な人もたくさんいます。
結果、仕事を部下に振れずに上司自身が自分でがんばってしまったり、依頼しやすい部下に集中的に振ってしまったりします。
あなたの上司がこのタイプにあたる場合、自分から積極的に仕事を振られにいきましょう。
仕事がなくて手が空いてしまう期間や時間を、具体的に申告すると、上司はあなたに仕事を振りやすくなります。
例えば、
「今週の木曜の15:00〜金曜の12:00まで手が空いているのですが、できることはありませんか?」
といった具合です。
あるいは、上司や他のメンバーがやっている仕事のなかで、自分が受け取れそうな仕事があれば、それを上司に申し出るのも良い方法です。
対策
- 自分から上司に仕事を振られに行く(空き時間を申告する、受け取れそうな仕事を申し出る)
1-3. 原因3:あなた自身が仕事を見つけるのが苦手
3つめの原因は「あなた自身が仕事を探すのが苦手」です。
前項では「上司の仕事の振り方に問題がある」ケースをご紹介しましたが、上司に仕事を振られて担当するやり方ではなく、自分でやる仕事を見つけるやり方の職場で働いている方もいるでしょう。
このやり方の職場では、自分で仕事を見つけるのが下手な人は、やることが見つからなくて取り残されてしまいます。
他の人は忙しそうに働いていて、周囲の視線が痛く感じることもあるでしょう。
こういった職場では、「指示を待つのではなく、自分でやるべきことを見つけるべきだ」という価値観が強いためです。
対策としては、仕事を見つける力をつけましょう。具体的には、最初はとにかく「人に聞く」を徹底しましょう。
「聞いたら指示待ち人間だと思われて嫌がられる」と勘違いして聞けない状況に陥っている人も多いのですが、仕事がない状態でモジモジしているよりも、聞いてしまったほうが好印象です。
「何かお手伝いできることはありませんか」と聞きましょう。
これを繰り返しているうちに、だんだんとあなた自身のルーチンワークが増えたり、よく仕事を依頼されるようになったりして、仕事がない状況が根本的に変わっていきます。
対策
- 「何かお手伝いできることはありませんか」と聞く
1-4. 原因4:パワハラの被害に遭っている
4つめの原因は「パワハラの被害に遭っている」です。
自分だけが意図的に仕事を与えられず、嫌がらせされているように感じるなら、パワハラの被害に遭っているかもしれません。
パワハラとは、具体的に以下のようなものをいいます。仕事を何も与えられないのはパワハラの「過小な要求」にあたります。
出典:厚生労働省
ハラスメントの被害に受けているときには、はっきりと意思を伝え、会社の窓口に相談することが大切です。
出典:厚生労働省
社内に相談できる部署や、相談相手として信頼できる人がいない場合には、ひとりで悩まずに外部機関に相談することが大切です。
例えば、厚生労働省委託事業の「ハラスメント悩み相談室」では、電話やメールでハラスメントに関する悩みを相談できます。
出典:厚生労働省
対策
- 社内の相談窓口やハラスメント悩み相談室に相談する
2. 「自分にできる仕事がない」ときの原因と対策
次に、あなた自身が「自分にはできる仕事がない」と感じている場合の原因と対策を見ていきましょう。
2-1. 原因1:自己評価が低い
1つめの原因は「自己評価が低い」です。
本当はあなたにできる仕事はたくさんあるのに、実態よりも自己評価が低いために「自分にできる仕事はない」と間違った思い込みをしているケースです。
例えば、こんなことが当てはまりませんか。
- 私は他の社員に比べて能力が低いと思う
- 私は職場で役立たないと強く感じる
自己評価が低い人は謙虚にも見えますが、自分の能力をありのままに正しく認識することは、仕事上大切なことです。
仕事での自己評価が低くなる原因として挙げられるのが、自己肯定感の低さです。自己肯定感とは、ありのままの自分を肯定的に捉える感覚のことです。
もともと自己肯定感が低く、「私はダメな人間」「自分で自分が好きになれない」という感覚がある人は、仕事でも自己評価が低くなります。
対策としては、自己肯定感を高める取り組みをしましょう。
自己肯定感は、育った家庭環境や学校・社会生活での体験を通して形成されるものですが、これから意識を変えて取り組むことで、自分で高めていくことができます。
対策
- 自己肯定感を高める
自己肯定感を高める具体的な実践方法としては、以下が挙げられます。
▼ 自己肯定感を高める方法
- 自分で自分に肯定的な言葉がけをする
(よくがんばっているね、すごい、私はよくやっている、など) - 自分で自分に否定的な言葉がけをしない
- 自分に否定的な言葉をかける人とは距離を置く
- 過去の失敗よりも成功したことを思い出す
- 小さな成功を積み重ねて自信をつける
- 自分の思ったことを素直に口に出して表現する
- 自分のやりたいと思ったことを素直に実行する
詳しくは、書籍や関連サイトなどで学んでみると、理解が深まるはずです。
▼ 自己肯定感が学べる本
井上 智介『1万人超を救ったメンタル産業医の 職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』
2-2. 原因2:スキルが不足している
2つめの原因は「スキルが不足している」です。
高い技術力や専門知識が要求される職場では、スキル不足によってできる仕事がないケースもあります。
この場合の対策としては、スキルを身に付けていくしかありませんが、その方法を工夫しましょう。
職場で教えてもらう・職場で努力するだけでは、不十分です。というのは、あなたのスキルが不足している原因が、職場側にあるかもしれないためです。
例えば、教える上司や先輩の教えるスキルが足りない・職場のナレッジが共有されていないなどの原因が考えられます。
そこで、職場から離れて、必要なスキルが体系的に解説された書籍を読んだり、専門知識を共有するセミナーに参加したりすると良いでしょう。
なお、「仕事全般」の基本スキルをベースアップしたいときには、以下の記事がおすすめです。
対策
- 職場から離れた場所(書籍、セミナー、Webサイトなど)でスキル不足を補う
2-3. 原因3:職種選びを間違えている
3つめの原因は「職種選びを間違えている」です。
そもそも、あなたが持っている能力・スキル・特性に合う仕事に就いていないのであれば、できる仕事がないと感じるのも無理はありません。
社内で部署異動や配置転換によって、自分に合う職種に変更できる可能性があれば、上司に相談しましょう。
その可能性がなければ、自分に合う仕事へ転職することをおすすめします。
できる仕事がない状況でストレスを感じながら過ごしているより、早めにキャリアチェンジを決心して行動したほうが、有意義な仕事人生を送ることができます。
対策
- 職種の変更を上司に相談する
- 転職活動をスタートする
転職活動をスタートする方は、以下の4つのサイトをチェックしてください。
▼ 転職活動で押さえておくべき4つのサイト
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転職エージェント | 業界最大手の転職エージェントでキャリアアドバイザーから応募書類の書き方や面接対策などのアドバイスを受けられる | |
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3. 「やりたい仕事がない」ときの原因と対策
最後に「自分がやりたい仕事がない」と感じている場合の原因と対策を見ていきましょう。
3-1. 原因1:世の中にどんな仕事があるのか知らない
1つめの原因は「世の中にどんな仕事があるのか知らない」です。
結論からいえば、あなたがやりたいと感じる仕事は必ずあります。
しかし、まだ世の中に存在する仕事のごく一部しか知らない状況では「(その選択肢の中には)自分がやりたい仕事はない」と感じてしまうのです。
まずは、世の中にどんな仕事が存在するのか、幅広く知っていきましょう。最も良い方法は、たくさんのビジネスパーソンに会って、話を聞くことです。
「こんな仕事もあるんだ!」という発見が、あなたのやりたい仕事を見つけるためのヒントとなるでしょう。
もうひとつ、世の中のありとあらゆる仕事を知り尽くしているプロであるキャリアアドバイザーに相談するのも良い方法です。
キャリアアドバイザーは、転職エージェントサービスを通じて、数々の仕事に携わっています。世の中にはどんな仕事があるのか、幅広い選択肢を提示してもらえるでしょう。
対策
- たくさんのビジネスパーソンに会って話を聞く
- 転職エージェントでアドバイスを受ける
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3-2. 原因2:仕事をしたくない心理に陥っている
2つめの原因は「仕事をしたくない心理に陥っている」です。
仕事の種類にかかわらず、そもそも「仕事もしたくない心理」に陥っているときには、やりたい仕事がないと感じます。
仕事をしたくない心理に陥る原因としては、以下のケースが考えられます。
- あなたの心身に異変が起きている
- 仕事の内容が合っていない
- 仕事の量が多すぎる
- 仕事に意味が見いだせない
- 強烈なストレスを感じる人が職場にいる
- 会社に貢献するのが苦痛
- 仕事をしても報われない
- 仕事以外にやりたいことがある
- 仕事以外の問題を抱えている
詳しい解説や対処法は、以下のページでお伝えしています。続けてご覧ください。
対策
- 仕事をしたくない心理を解決する
4. まとめ
仕事がない原因と対策を、以下の原因別にご紹介しました。
▼ 「会社に行っても仕事がない」ときの原因と対策
- 会社全体の業務量が少ない
- 上司の仕事の振り方に問題がある
- あなた自身が仕事を見つけるのが苦手
- パワハラの被害に遭っている
▼ 「自分にできる仕事がない」ときの原因と対策
- 自己評価が低い
- スキルが不足している
- 職種選びを間違えている
▼ 「やりたい仕事がない」ときの原因と対策
- 世の中にどんな仕事があるのか知らない
- 仕事をしたくない心理に陥っている
ぜひ、あなたの状況に合った対策を、実行してみてください。仕事がなくてつらい状況を、一日も早く抜け出せるように願っています。











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