
転職に必要な書類のチェックリスト一覧は以下の通りです。
| 退職手続きに必要な書類 | 【返却する書類】
【受け取る書類】
|
| 入社手続きに必要な書類 | 【ほとんどの企業で必要な書類】
【企業によって必要な書類】
|
転職に必要な書類をあらかじめ把握しておくことは、とても大切です。
余裕を持って書類の準備を進められるのはもちろん、退職する会社・入社する会社の双方と、気持ち良くスムーズなやり取りが可能になるからです。
しかしながら、実際には必要書類を自分で把握しておらず、直前になって紛失に気づく・手配が間に合わないなどの失態をさらしてしまい、退職する会社・入社する会社に迷惑をかける人もいます。
本記事では、あなたがトラブルなくスムーズな退職・入社できるようにするため、「転職に必要な書類」について詳しく解説します。
この記事のポイント
- 転職に必要な書類が把握できる
- 必要な書類に関するトラブル対処法も解説
- あらかじめ注意したいポイントも理解できる
この解説を最後まで読めば、あなたは「転職に必要な書類は何か」はもちろん、注意点まで理解できるので、安心して転職を進められるようになります。
ではさっそく転職の必要書類の解説を始めましょう。
目次
1. 退職手続きに必要な書類
まずは、今までお世話になった会社を退社する手続きに必要な書類から解説します。
あなたが会社へ返却する書類と、あなたが会社から受け取る書類の2種類があります。
1-1. 返却する必要のある書類
返却する必要のある書類は次の6種類です。
- 健康保険被保険者証
- 社員証(入館証・IDカード・社章)
- 鍵・カードキー
- 名刺
- 通勤定期券代
- その他(書類・データ)
健康保険被保険者証

出典:国健康保険協会
「健康保険被保険者証」は、医療機関を受診するときに提示する保険証を指します。
在職中の保険証が使用できるのは退職日までです。退職日の翌日から失効しますので使えなくなります。
健康保険被保険者証は、退職日までに会社へ返却する必要がありますので、返却の準備をしておきましょう。
社員証(入館証・IDカード・社章)

「社員証」は、その会社の社員であることを証明するものです。入館証やIDカードと兼ねている場合もあります。
社員ではなくなってからも所持していると悪用が可能になる、返却する必要があります。
カードキー・鍵

「カードキー・鍵」は、オフィス玄関の鍵からロッカー、机の引き出しの鍵まで、すべて忘れずに返却する必要があります。
名刺
「名刺」は、自分の名前が刷られている名刺を返却するほか、自分が受け取った名刺(取引先などの名刺)も返却が必要な場合があります。
通勤定期券代
「通勤定期券代」は、通勤交通費が前払い制となっていて、退職日以降分もすでに受け取っている場合に精算が必要になります。
例えば、6ヶ月分の定期代が前払いの会社で、定期券の有効期間を4ヶ月残して退社する場合には、4ヶ月分の定期代を返還します。
その他(書類・データ)
その他に、業務上受け取っていた書類やデータはすべて返却が必要です。
例えば、顧客リスト・企画書・数値データなどを返却しないまま退社すると機密情報の持ち出しとなり、場合によっては刑事告訴や損害賠償請求に発展します。
業務上の書類はすべて抜け漏れなく返却しましょう。
1-2. 受け取る必要のある書類
次に会社から受け取る必要のある書類を見てみましょう。
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票
- 年金手帳
- 離職票(雇用保険被保険者離職票)
雇用保険被保険者証

出典:厚生労働省
「雇用保険被保険者証」は、あなたが雇用保険に加入していることを証明する書類ですが、基本的には会社側で保管されています。
退社するときには、会社で保管されていた雇用保険被保険者証を受け取って、次の転職先へ提出する必要があります。
源泉徴収票

出典:国税庁
「源泉徴収票」は、所得税の年末調整に必要になる書類です。在職中は、12月〜1月の給与明細と一緒に会社から交付されていた書類です。
次の年末調整は転職先の企業が行うので、前職に在籍していた分の源泉徴収票を受け取り、転職先に提出する必要があります。
年金手帳

出典:日本年金機構
「年金手帳」は厚生年金加入手続きのために必要になる書類で、2006年までは原本を社会保険事務所に提出することが義務づけられていました。
もし原本を会社に預けているようであれば、退社時に忘れずに受け取ります。
離職票(雇用保険被保険者離職票)

出典:厚生労働省
「離職票(雇用保険被保険者離職票)」は、雇用保険の失業給付(失業手当)を申請する際に必要になる書類です。
失業手当を申請する予定がある場合には、忘れずに受け取る必要があります。
すでに転職先が決まっており失業手当を受給しない場合には、受け取らなくても問題ありません。
2. 入社手続きに必要な書類
次に入社手続きに必要な書類を解説します。ほとんどの企業で必要な書類と、企業によっては提出が必要な種類があります。
2-1. ほとんどの企業で必要な書類
ほとんどの企業で必要な書類は以下のとおりです。
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
- 扶養控除等申告書
- 健康保険被扶養者異動届
- 給与振込届出書
雇用保険被保険者証

出典:厚生労働省
「雇用保険被保険者証」は前職を退社したときに受け取った書類です。転職先に忘れずに提出しましょう。
年金手帳

出典:日本年金機構
「年金手帳」も前職を退社したときに受け取った書類です。厚生年金保険の加入手続きのため、転職先に提出する必要があります。
源泉徴収票

出典:国税庁
「源泉徴収票」は前述のとおり、前職に在籍中の源泉徴収分も合わせて転職先の会社で年末調整をしてもらうために必要です。
なお補足として、年末調整の対象期間は1月1日〜12月31日となるため、ちょうど1月1日からの入社となる場合には、前職の源泉徴収票の提出は必要ありません。
扶養控除等申告書

出典:国税庁
「扶養控除等申告書」は、扶養している家族がいるか・いないかを会社に申告するための書類です。
養っている子ども・親・親族などの扶養親族がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます(参考:国税庁)
扶養家族がいる人もいない人も手続き上、提出する必要があります。転職先から所定の書類を受け取り、記入して提出します。
健康保険被扶養者異動届

出典:厚生労働省
扶養家族がいる場合には「健康保険被扶養者異動届」の提出も必要です(扶養家族がいない場合は不要)。
転職先の企業が、社会保険の加入手続きをするうえで必要になる書類です。転職先から所定の書類を受け取り、記入して提出します。
給与振込届出書
「給与振込届出書」は、給与の振込みに必要な銀行口座を届けるための書類です。この書類で届けた銀行口座に給与が振り込まれることになります。
転職先の企業から所定の用紙を受け取り、記入のうえ提出しましょう。
企業にとっては銀行が指定されていたり、通帳のコピーが必要なケースもあります。
2-2. 企業によって必要な書類
次に企業によっては必要な書類を見ていきましょう。
- 入社承諾書(入社誓約書)
- 雇用契約書
- 住民票(住民票記載事項証明書)
- 身元保証書
- 健康診断書
- 卒業証明書
- 免許・資格証明書
入社承諾書(入社誓約書)
「入社承諾書(入社誓約書)」は、入社を承諾するとともに、履歴書の記載事項に偽りがないことや就業規則の遵守などを誓約するものです。
誓約の内容は企業によって異なりますが、例として以下が挙げられます。
- 就業規則の遵守
- 守秘義務に関する条項
- 退職後の機密保持
- 誓約事項に違反した場合の損害賠償
雇用契約書
「雇用契約書」は、労働条件に基づいて雇用契約に双方が合意したことの証明として取り交わされる契約書です。
労働条件とは、具体的には以下の内容を指します。
(1)労働契約の期間に関する事項
(2)就業の場所及び従業すべき業務に関する事項
(3)始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時点転換に関する事項
(4)賃金(退職手当及び臨時に支払われる賃金等を除く。)の決定、計算及び支払いの方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
(5)退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
(6)退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払いの方法並びに退職手当の支払いの時期に関する事項
(7)臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与及びこれらに準ずる賃金並びに最低賃金額に関する事項
(8)労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
(9)安全及び衛生に関する事項
(10)職業訓練に関する事項
(11)災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
(12)表彰及び制裁に関する事項
(13)休職に関する事項
出典:厚生労働省
雇用契約書がなく口頭であっても雇用契約は成立しますが、企業によっては書面で契約書を交わします。
住民票(住民票記載事項証明書)

出典:高砂市
「住民票(住民票記載事項証明書)」は、住んでいる市区町村の役所で申請・発行できる書類で、現住所の証明となります。
通勤手当(交通費)を正しく支給するために提出が求められることがあります。
身元保証書

出典:岩出市
「身元保証書」は、身元保証人がその人の経歴や素性に問題がないことを保証するとともに、会社に損害を与えた場合に連帯して損害責任を負うことを約束する契約です。
父または母に身元保証人になってもらうことが一般的となっています。
健康診断書
企業によっては「健康診断書」の提出が求められる場合があります。
健康診断書には明確な有効期限はありませんが、3ヶ月以内というのが一般的です。具体的に必要な項目などは、人事担当者に確認しましょう。
卒業証明書
「卒業証明書」は学校を卒業したことを正式に証明する書類のことで、学歴詐称がないかを確かめるために提出を求められることがあります。
卒業証明書は、卒業した学校に申請して発行してもらいます。
免許・資格証明書
「免許・資格証明書」は、所持している免許や資格の証明となるものです。免許や資格が必要な職種では提出が必要になりますので、準備しておきましょう。
3. こんなときはどうする?転職に必要な書類のトラブル

転職に必要な書類を準備するうえで、困ったシーンに直面することもあるかもしれません。
3つのケースについて解説します。
3-1. 必要な書類の準備が間に合わない
1つ目は「必要な書類の準備が間に合わない」ケースです。
期限までに書類の準備が間に合わない場合は、判明した時点で速やかに提出先の担当者へ伝えましょう。
そのうえで、できる限り早く手配できるように行動し、いつまでに提出できるか伝えてください。
書類を紛失してしまった場合、公的な書類であれば再発行が可能です。速やかに再発行の手続きを行いましょう。
なお「提出する前日になってから、紛失に気づいた」のような失敗をしないよう、必要書類の連絡を受けたらその場ですぐに書類を確認するようにしてください。
3-2. 提出したくない書類がある
2つ目は「提出したくない書類がある」ケースです。
例えば「転職先で健康診断書の提出を求められたが提出したくない」「身元保証人となってくれる人がいないので身元保証書を提出したくない」などのケースが考えられます。
しかしながら、基本的には転職先に求められた書類はすべて提出する必要があります。
明らかにプライバシーを侵害する内容や、従業員側に不利な誓約内容などであれば拒否することができますが、本記事でご紹介した書類の範囲であれば、ごく一般的に提出を求められることの多い書類といえます。
どうしてもやむを得ない事情があれば、提出先の担当者に相談してみることは、ひとつの選択肢です。
ただし、合理的な理由なく拒否すれば、内定が取り消しになる可能性もありますので注意が必要です。
3-3. 退職してから入社するまで期間が空いている
3つ目は「退職してから入社するまで期間が空いている」ケースです。
退職してからすぐに次の転職先に入社する場合には、前職から受け取った雇用保険被保険者証・年金手帳・源泉徴収票などを、そのまま転職先に提出すれば、転職先の企業で社会保険の加入手続きを行ってくれます。
しかし、転職先に入社するまでに間が空く場合には、以下の手続きを自分でする必要性が出てきます。
- 失業保険手当の申請
- 健康保険の変更
- 国民年金の手続き
詳しくは以下の記事を参照のうえ、手続きの抜け漏れがないよう注意しましょう。
▼ あわせて読みたいおすすめ記事
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4. 転職に必要な書類に関する注意点
最後に、転職に必要な書類に関する注意点をお伝えします。
4-1. 前職の機密情報は持ち出さない
1つ目の注意点は「前職の機密情報は持ち出さない」です。
転職前の会社を退社するうえでは、自分の手続き上必要な書類を返却・受領するだけでなく、業務上扱っていた書類をきちんと返却することが大切です。
所持したまま退社すると、場合によっては機密情報の持ち出しとなり、責任を問われる可能性があります。
あらぬ疑いをかけられないよう、細心の注意を払って書類を返却しましょう。
4-2. 抜け漏れなく書類を準備する
2つ目の注意点は「抜け漏れなく書類を準備する」です。
転職では、さまざまな書類が必要になりますが、ひとつずつ抜け漏れなく確実に準備していくことが大切です。
抜け漏れが発生すると、再手配の手間や提出先への連絡など、ただでさえ忙しい時期に多大なロスが発生します。
そのうえ、転職先には「要領が悪くて、ミスの多い人」という印象を与えてしまうかもしれません。
スムーズに気持ちよく転職するために、丁寧に抜け漏れなく書類を準備しましょう。
5. まとめ
転職に必要な書類のチェックリスト一覧はこちらです。
| 退職手続きに必要な書類 | 【返却する書類】
【受け取る書類】
|
| 入社手続きに必要な書類 | 【ほとんどの企業で必要な書類】
【企業によって必要な書類】
|
転職に必要な書類のトラブルと対処法は以下のとおりです。
- 必要な書類の準備が間に合わない
→速やかに担当者に連絡のうえ最短で手配する - 提出したくない書類がある
→やむを得ない事情があれば相談してみることもひとつの選択肢だが、基本的には求められたとおりに提出する必要性がある - 退職してから入社するまで期間が空いている
→健康保険や国民年金の手続きを自分で行う
転職に必要な書類に関する注意点は以下のとおりです。
- 前職の機密情報は持ち出さない
- 抜け漏れなく書類を準備する
この記事を確認しながら、必要な書類を丁寧に準備していきましょう。




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